右手と左手をそれぞれ強化することも大切ですが、両方のバランスを
考えることも非常に大切です。
右手と左手を協力させるにあたって僕が最も大切であると考えるのは、
フィルにおける叩き方の「手順」ですが、これについては練習パッドでの練習法
の「休符移動」に記したいと思います。
クロススティッキング奏法
手順にスティック(腕)を交差させる動きが混じるので、タム回し等の精度が
上がります。
手順は「高タム→高」「低タム→低」と略すと、
@低(右手)、A高(左手)、
B高(右手※ここで右手が上になりクロスする)、C低(左手※左手が下のまま叩く)
D低(右手)、E高(左手)、
F高(右手)、G低(左手※ここで左手が右手の上になりクロスする)、
となり、@〜Gをひたすら繰り返します。
叩く場所を高タムと低タムではなく、スネアとフロアに移動したりして応用
すると、より効果的でしょう。
クローズドロール
「プレスロール」とも呼ばれます。
スティックを手の平で握るのではなくつまむように一点で固定し(親指が上に
来るように)、打面を叩いたときのリバウンドをそのまま押し付けるように
してやると、スティックが数回バウンドして「タラララ・・・」となります。
これを左右の手で繰り返すことによって「ザ〜〜」というロールが生まれます。
音をそろえるためにはかなりの練習が必要ですが、いつかは身に付けたい技術です。
オープンロール
クローズドロールとは違い、しっかり「右手で2回、左手で2回・・・」と
交互に叩いていくロールです。
これをロールと呼ばれる域までにするには相当の練習が必要ですが、マスター
すればクローズドロールでは難しいタムやフロアでのロールも可能です。
適当にスピードだけを重視して練習してもきれいなロールにはならないため、
遅いテンポから始めてしっかりとしたダブルストロークを行うことが重要です。
上級者のオープンロールを見ればわかりますが、私は人間の手首には
「ダブルストローク筋」なるものが存在するような気がしてなりません。
コツコツと育てていきたいものです・・・。
また、私は見たことがありませんが、世の中には「片手ロール」なる変体技が
存在するらしいです。おそろしい
タムを使ったダブルストロークの強化
ダブルストロークをドラムセットで練習する際、上達の効率が良さそうな手順を
紹介させて頂きます。スネアとハイタムとフロアタムを使います。
スネア→「ス」、ハイタム→「高」、フロアタム→「フ」と略すと
ス(右手) → 高(左手) → フ(右手) → ス(左手) →
フ(右手) → 高(左手) → ス(右手) → 高(左手) →
フ(右手) → ス(左手) → フ(右手) → 高(左手) →
ス(右手) → 高(左手) → ス(右手) → 高(左手)
この手順でダブルストロークを練習します。
シングルで叩くととても忙しいことになりますが、ダブルストロークで叩けば
無理なく3つ進行系のフィルができるようにもなります。