イスやスネアの高さやタムの角度、ハイハットやクラッシュシンバルの位置など、 セッティングの仕方によって叩きやすさがまったく違います。
叩く人の体格はそれぞれ違うので、その人に合ったドラムセットのセッティングの 方法があるはずです。しかし最初は自分に合ったセッティングの具合などわかる わけもないので、自然にそのドラムセットを直前に叩いた人のセッティングのまま 無理矢理叩いてしまい、気付いたら変なクセがついてしまった。というような ケースも少なくありません。


セッティングのやり方はプロによっても幅がありすぎるために定義みたいなものは ありませんので、ここでは私のやり方を一例として紹介させて頂きます。

○イス(スローン):
最も体重がかかる部分ですので全体の安定度に影響します。
私は高すぎず低すぎずを意識し、座ったときにヒザが足の付け根より少し低くなる ように調節しています。

○スネア:
イスに座ったときの腰の高さに合わせて調節します。
私は腰骨より少しだけ低い位置に打面が来るようにしています。
また打面の角度は、大きな音を出すためにかなり水平にしています(打面に対して 水平にスティックを当てる程大きな音が鳴るため)。

○ハイハット:
スネアの高さに合わせて調節します。
低すぎると叩きにくく、高すぎると繊細な操作に支障がありますのでこれも高すぎず 低すぎずを心がけています。

○タム:
角度を急にすると叩きやすいですが、良い音を出すにはある程度角度を水平に近づける 必要があります。
僕は手数とのバランスを考えて15〜25度位にしています。

他は適当です。


最初のうちはライブでセッティングのミスにより痛い目に合うこともあるかと思います。
僕が印象深く憶えている言葉で、

「演奏の時間を削ってでも、セッティングは納得がいくまでやれ」

というものがあり、現在もよっぽどのことがない限り守っています。
それほどセッティングは重要なものだと思えます。